新アプリ「さくっとプリント」。わたしたちが写真にこだわる理由

これまでにエムズが手がけてきたアプリは、どれもこだわりの写真アプリ。その原点には作り手2人の、ママとしてのごくふつうの悩みがありました。どうして写真アプリなの? そのギモンにお答えします!

−−次にリリース予定の「さくっとプリント」はどんなアプリですか?

(中村)ひと言で説明すると、iPhoneで「見たままに」写真をさくっとプリントできるアプリです。

というのも、プリントして出てきた写真を見て「あれ? なんかちがう・・・」と地味にがっかりすることが、実は少なくないような気がしていて。
とくにL判は思いがけずトリミングされて出てくることがよくあって、イメージと違ってしまったり、端の人が切れて困ってしまったりするんですよね。
 
 
(柴木)そういう“がっかり”が、この「さくっとプリント」では起きません!
タテ構図の写真をヨコ構図にしたい、スクエアにカットしたい、といった場合もiPhone上でさくっと操作して、画面で見たままにプリントされます。
プリント注文はできあがった写真を指定の住所にお届けします。

 
(中村)写真の端が切れるなんて、言ってみればちょっとしたことじゃないですか。でも、切れないでプリントできるって、実はだいじなことでもあるんですよね。
ママ友に写真を配るのに、子どもたちみんなが切れずに納まっているとか、かわいいと思ったアングルがそのままプリントされるとか。
“ちょっとしたこと”にこだわって解決できるサービスを作れるのが、エムズのような小さな会社のいいところだと思っているので、コンセプトをその点に置いてみました。
 
 
(柴木)文字もさくっと入れられるので、実はレストランのメニューなどにも使えるんじゃないかと思っています。
どんな人が、どんなふうに使うのか、すごく楽しみにしています。


ひらめきは、ママの悩みや発見から

−−アイデアやコンセプトの源は何ですか?

(柴木)さくっとシリーズも今回で3作目。
子どもの写真みんなに見せたいよね、というところから「さくっとアルバム」でスタートして、見せたくない写真もあるよね、ということで「さくっとシークレット」を経て、それでもやっぱり見せたい写真があるよね!と、最初のコンセプトに戻ってきました。

エムズの写真アプリのベースには、わたしたち自身が子どもの写真整理に悩んだ実体験があるので、いかにママたちが子どもの写真をラクにかたちにできるかを突き詰めていきたいです。
 
 
(中村)なにせ、わたしは下の子が生まれた後にiPhoneデビューしたら、年1万枚レベルで写真を撮るようになってしまって・・・
容量は不足するわ、整理できないわ、パソコンに入れるのもしんどくて、本当に写真で苦労しましたから。

撮るのは楽しいけれど、撮りっぱなしがつらい。
いろんなアプリを利用して試行錯誤したけれど、もっとフォトブックを気軽に作れたらいいのにな、写真アプリの中だけで埋もれてしまうプリントされない写真がかわいそうだな、と感じたことが、最初の「さくっとアルバム」のアイデアになっています。
 
 

−−1万枚…!写真アプリの出発点はそこにあったのですね。

(柴木)わたしはもともと、プリントなんてしなくていい派だったんですよ。
 
でもある日、そこらへんに置いてあったフォトブックを手に取った息子が、写真を見ながらにやっと笑ったり、「このときさー」なんて話しかけきたりしてきて。「ああ、家族の写真がいつも自然に手に取れるところにあるっていいな」と思ったんですよね。家族にとってぜったいプラスになるな、と。

持論ですけど、そうやって自分の写真を見ている子どものきもちには、自分は大切にされているな、愛されているな、という安心感が生まれているような気がするんです。

ですから、撮りすぎてプリントできない、アプリが使いにくい、お店にいくひまがないなど、そういった困りごとをわたしたちが提供するサービスで解決できて、子どもたちもハッピーになれたらいいな、と。
そんな思いもあって、写真アプリにこだわっています。わが社には、今となっては日本一写真アプリに詳しいと言っても過言ではない、中村もいますから!
 
 
(中村)いやいや。わたしはいつまでもプロユーザーでいたいなと思っています。
写真のことでいい商品やサービスに出会うと、今でもすごくうれしくてわくわくするんですよ。だから、本当に写真に困っていたときの、あのユーザー目線は、ずっと大切にしていきたいです。


−−たのもしいチーム、5周年の新たな出発です。

(柴木)起業から5年、ようやくお互い、自分の足でしっかり立てていると実感できるようになりました。わたしはガンガン開墾していきたいタイプで、ときどき行っちゃいけない方向にまで耕していきそうになるんですけど。
 
 
(中村)大丈夫ですよ、わたしはその道を後ろから草刈りしたり標識つけたり、整備していきますから。柴木は、道なき道を突き進んでいってほしいです。その道でいっしょに、たからものが見つけられたらいいな。そのためにはやっぱり、見つけやすいように草刈りしておきたいですね。
 
 
(柴木)そして、いっしょに道を進んでいく仲間が増える予定もあり、これからのエムズに、わたし自身もとてもわくわくしています。


《最後までお読みいただき、ありがとうございました。》

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  聞き手・文 / 横山さと   フリーのライター&イラストレーター。「働くこと」や「家族」をテーマにした執筆・イラストを多く手がけています。自身も1児の母。 今回の取材では、飾らず気取らず真摯に、お母さん2人が工夫しながら仕事を楽しむ姿、そのパワーが素直に伝わってきました。   企画・編集・ライティングチーム TypeSlow(タイプスロウ)